―鳩山政権は普天間問題で窮地に立たされているが、これまでの日米両政府の対応をどう見るか。
まったく悲劇的だ。実を言えば、米国には普天間飛行場は必要なく、無条件で閉鎖すべきだ。在日米軍はすでに嘉手納、岩国、横須賀など広大な基地を多く持ち、これで十分である。
―普天間を閉鎖し、代替施設もつくらないとすれば海兵隊ヘリ部隊の訓練はどうするのか。
それは余った広大な敷地をもつ嘉手納基地でもできるし、あるいは米国内の施設で行うことも可能だ。少なくとも地元住民の強い反対を押し切ってまでして代替施設をつくる必要はない。
かなりアメリカ嫌い感のあるインタビュー記事ですが、この後でさらになぜアメリカが普天間にこだわっているように「見えるのか」について語られています。要は海兵隊と(嘉手納の)空軍航空団の縄張り争いだそうです。さらに保安上の問題から言っても戦後60年間、中国の脅威はないし、北朝鮮からの攻撃もありえないと語っています。
保安上の問題と言う意味では、必ずしも「沖縄に基地がいらない」と言っているわけではなく、「普天間の代替施設」が必要ないと言っているだけなので、あまり関係のない話ではあります。しかし、今こそアジアの安全はアジアで守るという地域安全保障という考え方が重要なのではないかと改めて思わせる話でもあります。
いずれにしても日中韓での安全保障に関する話と、これからの日米関係に関する話の両方をあわせた長期的なヴィジョンを併せ持った人のための政治が必要とされています。期限ありきの決定ではなく、目標ありきの決定を目指して欲しいと思います。
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