2010年06月27日

才能と実力、食材と料理について

 たまに耳にする言葉に、「彼には才能があってうらやましい」や「あの人には実力がある」というものがあります。

 この「才能」と「実力」という二つの言葉にはさまざまな意味の違いがあると思いますが、もっとも直感的に感じ取られるのは、「才能」は生まれ持ったものであり、「実力」は努力によって培われたものという違いではないでしょうか。

 ですから、「自分には才能がないからダメだ」という言葉に対して、「才能がなくても努力すればいいじゃないか」という励ましがあっても、「自分には実力がないからダメだ」という言葉に対して「実力がなくても努力すればいいじゃないか」という励ましはあまり成立しないように感じます。なぜなら、努力によって得られるものは「才能」ではなく「実力」であり、「実力」がないのは「才能」がないのと違って、本人の努力不足によるものだからです。

 そして、重要なことは、実社会で意味を持つものは「才能」ではなく「実力」であるということを、上の成立する励ましとしない励ましの違いが表現しているということです。


 こんなことを考えていると、ふと、「才能」と「実力」の関係が「食材」と「料理」の関係に似ているのではないかと思いました。

 食材の良し悪しと言うのは、その個々の食材が生まれ持ったものです。しかし、その「食材」がいい「料理」になるかどうかは、その食材を調理する人間の腕と、それを食べる人の好みによるところが大きいように思います。

 いい食材が手に入らなくても、努力して調理すればおいしい料理が生まれます。適当に調理すればせっかくの食材が台無しになることもあるでしょう。

 僕がこの比喩が有用だなと思う理由は、「ある食材が良いか悪いかは素晴らしい調理を経て、料理の形で出されるまでは分からない」ということを教えてくれるからです。
 「才能」と「実力」に言葉に戻して言うならば、「自分に才能があるかどうかは、十分な努力の果てに得られる実力を目の当たりにするまで分からない」ということになるのではないでしょうか。

 我々は「才能」を目にすることはありません。その代わりに、十分な努力の果てに表現される「実力」から「才能」を推測しているに過ぎないのです。しかも悪いことに、その「努力」の要素をすっかり忘れて「実力」を「才能」と置き換えて表現してしまうために、「努力の足りない自分の実力」を指して、「自分には才能がない」と落ち込んでしまう結果になることがあります。


 「自分には誰にも負けない才能なんて一つもない」と言う前に、それを「実力」として表現するだけの「努力」を尽くすことが大事なのかなと感じるわけです。


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